こんにちは、すずめです。ハッピーセットの絵本と図鑑が好きで、すべてコンプリートしています。どちらも大好きなのですが、特に絵本は完全オリジナルだったり人気の作家さんを起用していたりしてクオリティが高いので、新作を楽しみにしています。
ところで、これまでに販売されたハッピーセット絵本の中で特に人気があった作品のうちいくつかは書籍化されているのをご存知でしょうか。小学館から出版されているので、メルカリなどのフリマアプリを使わなくても本屋やネットショップで購入できるのがうれしいですよね。
本記事では、書籍化されているハッピーセットの人気絵本を全てご紹介します。大きなサイズで読める書籍版は圧巻です。どんな作品が書籍かされているか気になる方は、ぜひご覧ください。
◆ハッピーセットの絵本・図鑑についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
・2023年10月23日 最新の情報を追記
ハッピーセット版と書籍版の違い
ハッピーセットで配られたものとのちに出版されたものには、いろいろな違いがあります。明らかに違う点から細かいところまで解説します。
1.サイズが大きくなっている
最もわかりやすい違いは、サイズが大きくなっているという点です。前述した通り、ハッピーセットの絵本は12.5cm×17.5cmであり、普通の絵本としてはかなり小さめとなっています。
一方で、書籍化された絵本は横19.8cm×縦27.8mのものが多く、縦横ともに約1.5倍になっています。持ち運びやすさは下がるものの、絵や文字はぐんと見やすくなっています。
ただ、出版社によってはもう少し小さめ(18.2cm×25.7cmなど)で出版されているものもあります。統一されているわけではないので、全部集めて並べてもきれいに収まらない点は注意が必要です。
2.ほぼ全ての作品で書き下ろしが加えられている
全ての作品ではないのですが、ほとんどの作品で新たな書き下ろしが加えられており、「完全版」などの言葉を使って販売されています。現時点では「チムとタムのたからさがし」以外はページ数が増えていました。
書き下ろしによって増えるページ数は作品によって異なりますが、もともと24ページだったものが32ページや40ページになっているものが多かったです。
3.一部の絵本はタイトル・表紙が変わっている
「ブロロンどろろん」は、出版するにあたって表紙の絵が変更になっています。ハッピーセットのときはお相撲さんのような頭の男性にペンキがついている絵でしたが、のちに出版された絵本ではペンキを浴びた猫とそのシルエットが表紙になっています。
また、「ただいま。」は表紙の絵が微妙に変化したのに加え、タイトルも変わりました。句点がなくなり「ただいま」というタイトルになっています。
変更になった理由はわかりませんが、「ブロロンどろろん」に関しては、表紙が変わったことで絵本の内容が伝わりやすくなっています。また、猫が描かれていることでキャッチーさも加わっていますね。
4.小学館以外から出版されているケースも
先ほども少し触れましたが、書籍化をしている出版社は1社ではありません。もともとマクドナルドとコラボしてハッピーセットの絵本を作っているのは小学館なのですが、潮出版社や金の星社が書籍化している作品もあります。
出版社が違うからといって困ることはほとんどないのですが、値段・本のサイズ・書き下ろしの有無などが異なる場合があります。
書籍化されたハッピーセット絵本*9作品+α
書籍化された人気作について、あらすじや内容を解説していきます。
ねんねこ
眠りたくないと駄々をこねるこねこちゃんに、おかあさんねこは夢の中での待ち合わせを提案します。夢だから雲の上まで飛べるし、空で待ち合わせ。夢だから何個だって食べられるし、チョコレートの箱の中で待ち合わせ。……と、素敵な空想の世界が広がります。
とにかく絵が美しくおしゃれで、本当に夢の中にいるような気分でうっとりしてしまう一冊です。幸せな想像を膨らませながらいい夢が見られそうな絵本なので、寝かしつけにもぴったりですよ。
作者のザ・キャビンカンパニーは、おかあさんといっしょ内のコーナー「けけちゃま」のイラストを担当している2人組です。独特の世界観が、本作でも存分に発揮されています。
ラッキーカレー
カレーライスを食べようとしたペコペコさんがらっきょうを取りに行っているうちに、カレーライスのカレーだけがなくなってしまいます。まさか泥棒か、と思い窓を見ると、そこには逃げようとしているカレーが……。
絵のテイスト、展開、言葉のチョイスなどのすべてがシュールで、読みながら笑わずにいられない作品です。子どもだけでなく大人もハマってしまいそう。シンプルな絵なのにカレーがとてもおいしそうで、読んだあとはカレーが食べたくなるかもしれません。
ちびっこまじょのチット
主人公のちびっこ魔女・チットは、初めてのテストに向けて「石をケーキに変える魔法」の練習をしています。ところが黒いかたまりや変な形のものばかりができてしまい、うまくいかないままにテストの日を迎えます。初テストの結果はというと……?
テストに合格するたびにぼうしやブーツなどのアイテムがもらえるという設定や、何度でも口にしたくなる呪文など、細かな点まで楽しい作品です。自信を持ってがんばることの大切さ、失敗は失敗じゃないかもしれないということなど、子どもにとって重要なことを教えてくれるお話でもあります。
ブロロンどろろん
道にこぼれているペンキを車が踏んで、人や物にバシャッとかかってしまうのですが……、壁についたペンキのあとが、ゴリラみたいだったり、ゾウみたいだったり。そういえば変なポーズをしてたな、とページを言ったり来たりするのも楽しい作品です。
こんなポーズの人にペンキがかかったら、どんな動物が現れるんだろう……と想像しながらページをめくるのが楽しい1冊です。大人数いる読み聞かせで読んだら、とにかく盛り上がりそう!
ただいま。
しっぽが取れてしまったあらいぐまのぬいぐるみ、ポンちゃんのお話です。箱に入れられて到着した場所は、おもちゃの病院でした。自分のせいで男の子と女の子がけんかになってしまったことを思い出し、「ぼくがいないほうがいいのかな」と悩んでしまいます。
繊細であたたかいタッチの絵がかわいらしく、やわらかな雰囲気が素敵な作品です。治療を待つ壊れたおもちゃたちがたくさん登場するのですが、何も言われずともそれだけで「おもちゃを大切にしよう」という気持ちが湧いてきます。
かぼちゃスープのおふろ
くま、アルパカ、ねこの3びきが森で見つけたのは、かぼちゃスープのお風呂でした。自由に入っていいようですが、「スープは絶対に飲まないように」と書いてあります。お風呂に入りながら、おなかがすいた3びきは少しだけ飲んでしまいます。すると、体の色が……?
シチューやホットミルクも登場し、寒い冬に読むと心が温まりそうなお話です。真っ白な3びきがどう変わっていくのか、最後まで目が離せません。「にゃるんじゃない?」「こんにゃはずじゃ……」など、ねこの口調がかわいらしく、黙読より音読が楽しい絵本です。
作者の柴田ケイコさんは、パン泥棒でおなじみの絵本作家です。きれいな色彩やキャラクターのゆるい顔など、作者の魅力がたっぷり詰まっています。
ぐるぐるライオン
ヨーヨージャングルにやってきた余所者のライオンは、他の動物たちに相手にしてもらえなかったことに怒り、好き勝手に食べ物やすみかを奪いました。そんなライオンがワニに襲われて逃げた先は、木の上。降りられずにいるところをみんなに笑われてしまいます。
マントヒヒじいさんの大人なふるまいで、最後はハッピーエンド。リズムに乗ってみんなで歌うシーンは、なんでもいいのでメロディをつけて読むのがおすすめです。さまざまなジャングルの動物たちが登場する、にぎやかで楽しいお話です。
チムとタムのたからさがし
仲良しのチムとタムは、森の中で素敵なお宝を探そうと競争をはじめます。見つけたキノコやお花を森の住人と交換し、思わぬ宝物を手に入れたふたりは、美しい泉を発見しました。そのきれいな水を持ち帰ろうとしますが、泉から出すと水はただの透明になってしまうのです。
小さな生き物の目線で描かれた森が楽しく、賑やかな色彩の花や草木にわくわくさせられます。かえるの雑貨屋さんやリスのお茶会など、かわいらしいシーンも。途中には迷路のページもあり、お話を楽しみつつ遊べる1冊でもあります。
せかいいちれいぎただしいかいじゅうボンバルボン
海から突然現れたのは、大きなかいじゅうボンバルボン。ボンバルボンはとても礼儀正しく、おじぎをして自分の名前を名乗り、手土産のマグロを差し出してから、しっぽを抱えて上陸するのです。そこへ正義のヒーローがやってきて、ボンバルボンを倒そうとするのですが……。
タイトルからしてシュールな気配が漂っていますが、中身もその期待を裏切りません。年齢が上がった子だと、聞きながら思わずツッコミをしてしまうかも。ゆるい顔と物腰の低さで、一度読むとボンバルボンが大好きになってしまいそうです。
2018年より前のハッピーセットで登場した絵本
くまのがっこうおでかけブック① おはなしだいすき
2015年にハッピーセットに登場したくまのがっこう絵本のうち、物語絵本である3冊を収録しています。入っているお話は以下の通りです。
おでかけブック①②共に大きさは12.8cm×18.2cmで、ハッピーセット絵本よりもほんの少しだけ大きいサイズです。
くまのがっこうおでかけブック② ゲームであそぼう
2015年にハッピーセットに登場したくまのがっこう絵本のうち、遊び絵本である3冊を収録しています。入っているお話は以下の通りです。
図鑑 | 絵本 | 絵本の作者 | 書籍化 | 期間 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 動物(ネコ) | きもちのかたち | 新井洋行 | - | 2018年7月〜 |
2 | 動物(イヌ) | ねんねこ | ザ・ キャビンカンパニー |
○ | 2018年8月〜 |
3 | 魚(海) | ふしぎのもり | かとーゆーこ | - | 2018年10月〜 |
4 | 危険生物(サメ) | ワニくんのながいかお | カワダクニコ | - | 2018年12月〜 |
5 | 人間 | すてきなぼうし | おばたゆうき | - | 2019年2月〜 |
6 | 宇宙(太陽系) | ラッキーカレー | シゲタサヤカ | ○ | 2019年4月〜 |
7 | 昆虫(森・林) | まよなかのくつやさん | 齋藤槙 | - | 2019年6月〜 |
8 | 恐竜 (ティラノサウルス) |
ちびっこまじょのチット | たんじあきこ | ○ | 2019年7月〜 |
9 | 星と星座(秋) | ブロロンどろろん | 高畠那生 | ○ | 2019年9月〜 |
10 | 乗りもの (新幹線・特急①) |
ちっちゃなくしゃみ | せきゆうこ | - | 2019年11月〜 |
11 | 動物(ネズミ) | くろねこちゃこのぼうけん | 相野谷由紀 | - | 2020年1月〜 |
12 | 乗りもの (はたらく自動車①) |
ともちゃんちのにんじゃねこ | 中垣ゆたか | - | 2020年3月〜 |
13 | 星と星座(夏) | なっちゃんのえんそく | かべやふよう | - | 2020年5月〜 |
14 | 科学の実験 | エレファントバス | もとやすけいじ | - | 2020年7月〜 |
15 | 乗りもの (新幹線・特急②) |
ただいま。 | 豊福まきこ | ○ | 2020年9月〜 |
16 | 野菜と果物(秋・冬) | かぼちゃスープのおふろ | 柴田ケイコ | ○ | 2020年10月〜 |
17 | 動物 (コアラ・カンガルー) |
ステーき | はらぺこめがね | - | 2021年1月〜 |
18 | 危険生物 (海外の動物) |
ぐるぐるライオン | さくらせかい | ○ | 2021年3月〜 |
19 | 花(春から初夏) | チムとタムのたからさがし | さかいさちえ | ○ | 2021年3月〜 |
20 | マクドナルド | ズボンのヒモが ケンカしたひのはなし |
若井麻奈美 | - | 2021年7月〜 |
21 | 恐竜 (トリケラトプス) |
どっきりリサイクルショップ | 石川基子 | - | 2021年9月〜 |
22 | くらべる図鑑(生き物) | ぽんぽのだいじなともだち | ますだみり ひらさわいっぺい |
- | 2021年10月〜 |
23 | 乗りもの (はたらく自動車②) |
みんなで!どう解く? | - | - | 2021年12月〜 |
24 | ふしぎの図鑑 | ボンバルボン | キューライス | ○ | 2022年2月〜 |
25 | 星と星座(春) | おひっこし | どいまき | - | 2022年3月〜 |
26 | 水の生物(カニ・貝) | はいたつやさん | 市原淳 | - | 2022年5月〜 |
27 | 岩石・鉱物・化石 (化石) |
さかなクンと うみのなかのがっこう |
さかなクン つぼいじゅり |
- | 2022年7月〜 |
28 | 深海生物 | ペンギンのトコトコ | さかざきちはる | - | 2022年9月〜 |
29 | 岩石・鉱物・化石 (宝石・鉱物) |
すずめといす | しんかいまこと うみしませんぼん |
- | 2022年11月〜 |
30 | せかいの図鑑 | だいじょうぶだよ、 ルナちゃん |
わだことみ まつくらくみこ |
- | 2022年12月〜 |
31 | 絵画 | ワニくんのながいかお | カワダクニコ | - | 2023年2月〜 |
32 | 分解する図鑑 (身近な機械や道具) |
おわにさま | きたがわめぐみ | - | 2023年3月〜 |
33 | マークの図鑑 (まちなか) |
すえっこゴーゴちゃん | いぬんこ | - | 2023年5月〜 |
34 | 動物 (絶滅危惧種) |
なってみたいななりたいな | 長谷川あかり | - | 2023年7月14日〜 |
35 | 宇宙(月) | ロコのおつかい | おおでゆかこ | - | 2023年9月1日〜 |
36 | 水木しげるの 妖怪ずかん | ひなちゃんと ちいさなおともだち | 中村美遥 | - | 2023年10月20日〜 |
さいごに
ハッピーセットの絵本は全て手元にあるのですが、気に入っている「ねんねこ」が書籍化されているので、近いうちに購入しようと思っています。書き下ろしがあるなんて夢のよう!と思えるほどに素敵な作品なので……。
マクドナルドは子どもたちを思い、さまざまな願いを込めて「ほんのハッピーセット」を始めたのだといいます。ハッピーセットの絵本が登場して5年になりますが、これからもずっと続いてくれることを願っています!